リースバックとはどんな仕組み?不動産売却やリバースモーゲージとの違いを解説
リースバックは、物件を売却する手法の一つとして注目されていますが、注意しなければトラブルになることがあります。
具体的には、売却価格が相場よりも安くなってしまったり、売却後の修繕費を負担させられてしまったりと、費用や契約などの面でさまざまなトラブルのリスクがあります。
この記事では、リースバックのよくあるトラブルや契約書のチェックポイント、注意点について解説します。
リースバックとは、セール&リースバックとも呼ばれ、所有している物件を売り、同時に売った物件をそのまま借りて住み続ける方法です。
リースバックには、引越しをせずに自宅を売却できるほか、マンションの管理費や固定資産税などのランニングコストを削減できるなどのメリットがあります。
リースバックのトラブルを避けるうえでは、実際にどのようなトラブルが発生しやすいのかを知っておくことが大切です。
以下では、「費用」「契約」「その他」の3つに分けて、よくあるトラブルを紹介します。
まずは、リースバックの費用に関するトラブルについて見ていきましょう。
リースバックにおいては、相場よりも買取価格が安くなるケースが一般的です。
物件を買い取る事業者は、将来的に賃貸や再販売によって利益を出すことを目的としているため、市場価値が下落するリスクも織り込んで買取価格を提案します。
しかし、相場よりも安すぎる金額が提示された場合には、すぐに合意せずに再検討すべきです。
希望の金額を大きく下回っているのであれば、不動産会社に買取価格の根拠を確認してもよいでしょう。
リースバックでは、売却後は賃貸借契約として同じ物件に住み続けることになりますが、契約更新時に家賃を上げられる可能性があります。
リースバック物件の賃料は、周辺相場ではなく物件の買取価格によって決められることが多く、相場よりも高くなりやすい傾向にあります。
もともと高めに設定されていた家賃がさらに上がってしまうと、結果的にリースバック後の方が経済的な負担が大きくなるリスクもあるでしょう。
更新時の家賃変更の有無、変更時の算出方法などは契約時に確認しておくことが大切です。
リースバックでは、修繕費を売主と買主のどちらが負担するかのトラブルが起こることがあります。
賃貸物件の修繕義務は、基本的に物件の所有者にありますが、リースバックでは元々の所有者が住み続けるため、物件の売却前からあった瑕疵に関する負担でもめやすいです。
修繕費は、元所有者が負担するという特約が定められるケースが多いものの、負担すべき範囲や割合については契約時に確認しておく必要があります。
リースバックでは、特定の条件を満たすことで売却後の物件を買い戻すことも可能です。
しかし、買い戻しの金額が高額になってしまい、買い戻せなくなるケースには注意しましょう。
リースバックにおける買い戻し金額は、物件の売却価格の1.1〜1.3倍に設定されることが一般的です。
将来的に買い戻しを検討したい場合には、契約時に買い戻しの条件を確認し、計画的に買い戻せるようにしましょう。
次に、リースバックの契約に関するトラブルについて紹介します。
リースバックの契約を希望したとしても、かならずリースバックを利用できるわけではありません。
まず、リースバックを利用するには、物件の買取価格が住宅ローンの残債よりも高くなければなりません。
住宅ローンの残債とローンの差額を現金で支払い、完済することが条件とされます。
また、売却後に賃貸に切り替えるうえで、家賃の支払いが滞ったときに借主に代わって賃料を払う保証会社を利用しますが、保証会社の審査が通らずに契約ができないこともあります。
リースバックした物件を第三者に売却されてしまうというトラブルもあります。
売却後の物件は不動産会社の所有物となるため、基本的には不動産会社が自由に売却できます。
上記のトラブルを防ぐには、契約書に勝手に売却できない旨を記載しておく必要があります。
なお、たとえ第三者に物件が売却されたとしても、貸主が切り替わるだけで住み続けることができますが、賃貸契約の更新時、新しい物件の所有者が契約内容を変更するかもしれない点に注意しましょう。
将来的な買い戻しを検討している場合、買い戻しの特約をつけておくことができますが、結局買い戻しに応じてもらえずにトラブルになるケースもあります。
たとえば、第三者に売却された際、買い戻しの条件が変わっていて、買い戻しができなくなるようなケースです。
第三者への売却によるトラブルは多いため、リースバックにおいて注意すべきポイントです。
リースバックで賃貸契約を結ぶ場合には、契約期間があらかじめ定められている定期借家契約となることが多いです。
定期借家契約では、契約期間の満了時に更新はできず、継続して住むには再契約の手続きが必要となります。
ただし、再契約できるのは貸主と借主が合意した場合のみで、貸主が一方的に再契約を断ることも可能です。
定期借家契約では、契約の満了にともない、引っ越さなければならなくなるリスクを理解しておきましょう。
最後に、費用や契約のトラブルについて紹介します。
リースバックした物件であっても、借主の立場を相続したり、買い戻したりすることはできます。
ただし、物件を第三者に売却された場合、相続を予定していた相続人との間でもめてしまうことがあります。
相続人とのトラブルを避けるためにも、リースバックを利用する際には、相続の可能性がある親族と相談しておきましょう。
リースバック後に売却先の不動産会社が倒産してしまった場合、第三者に物件を売却される可能性が高まります。
そのため、不動産会社の経営状況も確認しておくとよいでしょう。
リースバックでトラブルに巻き込まれないようにするには、いくつかの注意点があります。
主に以下のような点に注意しましょう。
以下では、それぞれの注意点について詳しく解説します。
リースバックには、同じ物件に住み続けながら、物件を売却できるメリットはありますが、さまざまなリスクやデメリットもあります。
リースバックのトラブルに巻き込まれないためにも、リースバックのリスクやデメリットを理解してから、利用するようにしましょう。
契約後のトラブルを防ぐには、契約書の内容をよく確認しておくことが重要です。
もし、自身に不利益がある契約内容が記載されていた場合には、取引する不動産会社に確認しましょう。
適切な買取価格や家賃でリースバックを利用するためにも、自宅の適正価格や相場はある程度知っておくべきです。
まったく相場観をもっていないと、不動産会社が提示する買取価格や家賃が適正な価格なのか判断できず、契約後に後悔する可能性があります。
相場を理解するには、複数の不動産会社に査定を依頼し、比較してみるとよいでしょう。
取引する不動産会社に実績が少なかったり、対応に不安を感じたりする場合、契約後にトラブルが起きるリスクが高いといえます。
実績や情報の量、担当者の対応や利用者の口コミなどに心配な点があれば、ほかの不動産会社の利用を検討してみてもよいかもしれません。
前述のとおり、リースバックのトラブルの多くは契約時の内容や確認不足によるものです。
そのため、契約上のチェックすべきポイントをおさえておくことをおすすめします。
リースバックのトラブルを防止するうえで、確認しておきたい項目には、以下のような点があります。
賃貸借契約には大きく2つの契約形態があり、借主の希望によって契約を更新できる「普通借家契約」と、あらかじめ契約期間が定められていて貸主が合意しないと更新できない「定期借家契約」があります。
定期借家契約の場合、契約期間の終了後に再契約ができず、引っ越さなければならなくなる可能性がある点に注意しましょう。
また、契約の期間についてもあわせて確認しておくと安心です。
契約の更新時や再契約の際には、家賃が改定されることがあります。
リースバックの開始時に合意した賃料よりも高くなると、毎月の負担が増えるため、家賃改定の有無や条件の確認は必須です。
また、更新料や事務手数料などの諸費用についても確認しておきましょう。
修繕やリフォームにかかる費用負担は、トラブルになりやすい部分であるため、契約時にどちらが負担するのかを明確にしておきましょう。
とくに、売却前からある設備に関して、どちらが修繕費用を負担するのかは確認すべきです。
リースバックであっても、賃貸物件の退去時には原状回復義務があります。
ただし、原状回復の範囲や費用の算出方法については、契約時に確認しておくことをおすすめします。
本来、借主が負担すべきでない部分まで費用を請求させられてしまうリスクがある点に注意しましょう。
リースバック後に買い戻しができるかどうかは、契約内容や特約の定めによります。
そのため、将来的に買い戻しを検討したい方は、買い戻し特約の有無や条件を確認しておかなければいけません。
不動産会社によっては、買い戻す際の価格、または買い戻し価格の算定方法を提示してもらえます。
なお、買い戻しの申し出の期限が特約で定められていることもあるため、事前に確認しておきましょう。
転売の可否とは、リースバック後の物件を不動産会社から第三者に売却できるかどうかです。
また、転売を可能とする場合は、転売を認める際の条件についても確認しておくことが重要です。
また、転売後の所有者とのトラブルを防ぐうえで、物件の新しい所有者に賃貸借契約の内容が引き継がれることも確認しておきましょう。
契約不適合責任とは、物件に不具合があった場合に売主が負う責任のことです。
リースバックでは、契約不適合責任が免責される特約を設けることが一般的ですが、契約不適合責任が免責されていないことがあります。
もし契約不適合責任の免責が記載されていないと、雨漏りのような不具合があった場合に、修繕費を売主が負担することになります。
汐留プロパティでは、リースバックをはじめとする不動産事業を幅広く手がけているため、お客様のご状況やご希望に応じて最適なプランをご提案することが可能です。
さらに、対応可能エリアは全国となっており、最短即日の買取にも対応しております。
リースバックをご利用したい方はもちろん、リースバックとリバースモゲージでお悩みの方、他社での査定に不安がある方も、まずはお気軽にお問い合わせください。